腸閉塞・腸管内異物
症例の概要
猫
マンチカン
去勢雄
0歳9ヶ月
夜中から1時間おきに吐いていてぐったりしている。腹部エコー検査にて空腸領域に1.3cmほどの、シャドーを引く異物様陰影を認めました。X線CT検査にて空腸内に高CT値(画像で白く見えるところ)の異物が確認されました。以上より腸管内異物による腸閉塞と診断されました。
腸閉塞について
異物、腸重積、腫瘍などにより腸が閉塞してしまう疾患です。即座に原因診断と治療を行わなければ、腸壁の壊死や穿孔により腹膜炎を呈し、命に関わることもあります。
治療内容
手術にて異物を取り除きました。本症例は腸閉塞を起こしてからそれほど時間が経っていなかったため、閉塞部遠位の腸を切開することで異物を摘出できました。時間が経ってしまうと腸を一部切除しなければならない場合もあります。摘出した異物はスポンジ状のもので、サンダルの一部だったとのことです。
術後経過は問題なく、5日ほどで無事に退院しました。