春の予防シーズンがやってきました😊
3月より、フィラリア検査、狂犬病予防注射を当院で行っております。
4、5月は混雑が予想されますので、お早めにご来院ください。
（フィラリア予防薬の投薬は5月下旬～となります。）
狂犬病について
狂犬病ウイルスによって感染する人獣共通感染症です。
日本では1957年以降、発症はありませんが世界では未だに発生が見られます。
発症すると神経症状を呈し、100％死亡する恐ろしい病気です💀
アジアではほとんどが犬からの感染によると言われています。
日本では狂犬病予防法により年1回、犬への接種が義務付けられています。
予防注射は当院でも実施することができ、春日部市内にお住まいの方であれば登録代行手続きも行っております。
忘れずに予防をしましょう💉
フィラリア症とは・・・
フィラリア症とは、蚊が吸血する際に感染したフィラリア虫体が成虫になることで、肺や心臓に重大な問題を起こす、怖い病気です🦟
まだまだ感染例が報告されていますので（当院でも去年3例陽性例を確認しています）、しっかり検査、予防を行いましょう。
犬ではフィラリア予防薬投与前に検査が必要になります。
万が一フィラリアにかかっていた場合、ミクロフィラリアが死滅することによるショック症状や、フィラリアの死骸が血管を閉塞させてしまったりと、重篤な問題を起こし得るからです。
当院ではフィラリア検査と一緒に、各種健康診断を行えるよう、コースをいくつかご用意しております。
①フィラリア抗原検査 通常2,750円→2,200円
検査の定番です。ワンちゃんを飼われている方は、少なくともこの検査は済ませておきましょう。
②フィラリア健診基本コース 通常9,130円→6,600円
フィラリア抗原検査に加え、血液細胞検査、血液性化学検査を行います。
赤血球、白血球、血小板などの項目や、腎臓や肝臓、血糖値など内臓や代謝に関連する項目を確認できます。
年に1回くらいは行っておきたい検査です。
③フィラリア健診充実コース 通常20,130円→14,300円
②に加え、Ⅹ線検査、腹部エコー検査を行います。
血液検査では分からないような胸部の状態、腹腔内臓器の形態を評価します。
高齢のワンちゃんには特におススメです🐶
予防薬の投与期間ですが、HDUといった概念に基づき、当院では分かりやすく5/20～11/20頃と投薬期間を決めております。
端的に言うと、蚊から犬にフィラリアが感染する条件として、平均気温が関係しています。
関東エリア 犬のフィラリア感染期間の目安
感染したフィラリア虫体の成長過程を止めて、フィラリアを殺すのがフィラリア予防薬ですので、タイミングとしては感染後30日が理想とされています（厳密にはもう少し幅があります）。
上記の期間は月に1回、お薬を飲ませてあげてください。
お薬の種類と価格に関してはこちらをご覧ください→診療案内 – 動物病院フロンティア
4月からですが、フィラリアの予防注射も取り扱います。
検査を行った方にはバックをお渡ししています。
2種類のうちどちらかをお選びいただけます（数に限りがございます）。
猫のフィラリアは？
ここまでワンちゃんのお話でしたが、猫のフィラリア症に関しても少し触れておきましょう。
猫を飼われている飼い主様は多少なりとも気になったことはあるかと思います。
猫にも、犬糸状虫（犬フィラリア）が感染します。
しかしながら、犬とは病態や感染率など、異なる点が多いのです。
①感染数、感染率が犬とは異なる。
→100匹のL3虫体を感染させる実験によると、犬で100％感染が成立するのに対し、猫は79％
犬は寄生数が60隻程なのに対し、猫は3~6隻と少ない
②猫での症状は非特異的（＝これといった特徴に乏しく、様々な症状が出る）
→寄生数が少ないため、犬のように成熟虫体による血流障害（循環器症状）は稀
呼吸器症状、消化器症状など様々、感染猫の一部で突然死が起こる
③検査の感度が高くない
→犬同様のキットを用いるが、雌虫体が産生する抗原を検出する検査なので、
寄生数が少ない猫では実際に感染があっても陰性となることがある。
日本においても約10％の猫で犬糸状虫に対する暴露があったと、感染率が予想より高いといった報告や、無徴候性から突然死する可能性、罹患猫の死亡率が10～20％と高い、などの事から予防は常に推奨されます。
上記の理由などから猫では検査は行わないのが通常ですが（※）、月1回の駆虫薬の投与で安全かつ確実に予防ができますので、忘れず予防してあげましょう。ノミダニも同時に予防できます。
（スポットタイプが主流です。）
（※フィラリア症を疑う場合には抗原検査、抗体検査、画像検査などを併用し診断します。）
